ここ二三日、寒風ふきすさび、大荒れの日が続きましたが今日は一転、小春日和のような一日です。
来客も無く、心にかかることも無く、空白の時間の中で、しばし穏やかな眠りに浸りました。
明日は恒例の「すすはらい」お正月を迎えるに当たり本尊様、地蔵様のすすを払い、寺の内外を清めます。
「すすはらい」は、その年の厄をみそぎ清めて、新年を迎えることからの行事でありますが、お隣り中国
では「貧乏神」を追い払うために行なわれていたようです。
毎年毎年(1月末日)この日がやって来ると、酒を注いでお祓いをし、戸外に向かって礼拝をする。
万戸千門、みやこ長安の町並みを眺め回してみると、どの家でも貧乏神を送る行事をしない家は無い。
しかしなかなか貧乏神は出ていかない。追い出そうとするが、貧乏神は出て行かない。
ぐずぐずとして、一体どうしようというのか。嘆きの漢詩が詠われています。
さて、禅寺では、正月に大般若経を転読し、「降伏一切大魔最勝成就」と高らかにとなえる祈祷が行われます。
降伏はゴウブクと読み、お経の中では、仏の功徳力により悪魔を降伏させ、善仏に変え、大願を成就するという
ご祈祷です。それが「祈祷札」として皆様に届けられるものです。
今年もあと数日、これからでも、悪いものを善に変え、善は益々よくなるような日々を送りたいものです。
一年間有難うございました。来年も皆様にとって良い年になりますよう、心を込めて読経いたします。
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